「顧客ニーズは多様化した」とよく言われます。

日本市場において、これは確かに数十年前の市場実態と比較すると、「真実」です。しかし、明らかに誇大に強調されているのも事実で、現在の日本市場の実態を正確に言い表しているかというと、それも間違いです。そうでなければ、スマートフォンや某コンビニのロールケーキなど、ヒット商品が毎年多数出ている現状は説明できません。

ではどうしてここまで誇大に「顧客ニーズの多様化」が叫ばれるようになったのでしょうか。

実はその原因は、市場が成熟しニーズが趣味的領分を多分に含むようになったことにより、顧客ニーズを「把握しづらく」なったことにあります。

なので現代のマーケティングには、この「把握しづらい」ニーズを「把握しやすく」することが求められるのです。